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劇場版攻殻機動隊で戦車にナインウェポン(CZN-M22)で挑む少佐から読み取れる必死さ

※ 本記事はアニメーションに出てくる銃器の描写について考察したものであり、
  人々に損害、損傷、危害を引き起こすことを意図したコンテンツではありません。

ミリタリーアクションに定評のある押井守監督作品の「劇場版攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」。
銃火器の知識があると、作品をより楽しめるようになります。

今回は映画の終盤にて、少佐が多脚戦車に挑むシーンついて掘り下げてみたいと思います。

少佐の武装はアサルトライフルではなくPDW

少佐が使っている武器は、ナインウェポンと呼ばれているもので、ツァスタバ製のCZN-M22という銃です。
これ、てっきりステアーAUGMagpul PDRのようなブルパップスタイルのアサルトライフルだと思っていたんですが、P90と同じく5.7mm弾を使用するPDWだったんです。

PDWとは、アサルトライフルと拳銃弾の中間サイズの弾薬を使用するマシンガンです。
室内などでアサルトライフルを使用すると、高威力ゆえに壁を貫通したりして、いらぬ被害を出す恐れがあります。
しかし、拳銃弾では防弾ベストで防がれたりしてしまうなど、パワー不足となる場面もあります。
そこで警察では、威力そこそこで取り回しもしやすいサイズであるPDWが使用されたりします。
まさに公安9課の任務に向いた武器といえそうです。

戦車にはライフルは通用しない

そもそも、戦車にライフルは通用しません。
大昔であれば対戦車ライフルが活躍した時代もありましたが、現代においては戦車の装甲は進化していて、ライフルでダメージを与えることはできません。
少佐が使っているナインウェポンは強装弾(火薬の量を通常よりも増やしている弾薬)を使用しているものの、やはり戦車にダメージを与えることは難しいです。

なお、戦車戦時、ナインウェポンで強装弾を使用していたため、短時間でバレルがダメになり集弾性が悪化、少佐は途中でバレルを交換しています。
 # 着弾点がバラける描写があったり、歪んだバレルを銃をゆすって落として水たまりでジュッと言わせる描写がありますね。
コーギがサブマシンガンをダメにしていたのも強装弾を使っていたからですね。
「こんなので強装弾なんか撃つから、フレームガタガタ。バレルもダメだなこりゃ」てバトーのセリフは何気に終盤への伏線だったわけです。

戦術から読み取れる少佐の必死さ

少佐も手持ちの武器では戦車を破壊できないことは理解していて、戦車そのものを破壊することは狙わずに、戦車のガトリング砲だけを狙っていましたね。
ガトリング砲の破壊もしくは弾切れを狙い、機体に取り付いてハッチをこじ開け、パイロットを直接攻撃するくらいしか選択肢がなかったわけで、少佐も最初からそれを狙っていたものと思われます。
一見すると無茶苦茶な戦術ですが、命を懸けてまで人形遣いに接触したかった少佐の気持ちが見て取れるシーンです。

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