
親の物忘れがひどくなってきたので読んでみました。
介護=自分で介護するイメージが強かったですが、それは避けた方がよいようです。
などなど、実際の介護を通じた話+専門家のアドバイスが語られています。
本格的に認知症が始まる前にこちらの本で事前学習しておくことをオススメします。
タップできる目次
「介護が始まる」=「見知らぬ人が自分の家に入ってくる」
介護が始まると見知らぬ人が自分の家に入ってくることになるので、早めにそういった状況に慣れておいた方がよい。
要介護になる前の要支援の段階でヘルパーさんに少しでも入ってもらうことで、親に見知らぬ人が家にいる状態に慣れてもらうとよい。
要介護の認定には「介護保険被保険者証(介護保険証)」が必要
要介護認定の申請には介護保険証が必要となるので、親がしっかりしているうちに保管場所を知っておいた方がよい。
最悪紛失しても再発行はできる。
要介護認定に達する前でも地域包括支援センターに相談するとよい
地域包括支援センターは要介護状態でなくても利用できるので、早めにコンタクトして関係を作っておくとよい。
その方がいざという時にスムーズ。
介護施設選びのポイント
- 「すぐに入居できます」「残り1室です」と言ってくる施設は基本NG
- (もし行けるなら)見学は昼食の時間に行こう
- 職員の離職率を調べよう
- 月額料金は総額を聞こう
- 「看取りケア」をやっているか聞いてみよう
必要になったからといって焦って選ぶと後悔することになる。
早めの着手がよい。
事前に親とケアマネジャーとの関係ができていれば、ケアマネージャーに相談すれば性格に合った施設を推薦してくれたりもする。
親が施設のことに不満を言ってきたら施設に相談する
介護施設に対して親が不満を言ってくる場合があるが、そのまま施設にクレームするのではなく、「親がおだやかに暮らすために、どうすればいいでしょうか」と施設に相談する。
施設側に情報が共有されることで、本人の性格などが見えるので対処しやすくなる。
短期記憶を試されない会話をする
認知症が進んできている親と会話をする時は短期記憶を試されない会話をする。
例えば昔の話など。
その方がお互いストレスがたまらない。
また、会話を通じて親が大事にしている考え方を知ることが重要。
今後の暮らし方、生き方をどうするかを一緒に考えるのに必要になる。
「介護は負担をかけるもの」だけと思わせない
「誰かの役に立っている」という感覚は重要なので、なんでも介護でカバーする必要はない。
できるところはやってもらった方が本人としてもよい。
例えば介護施設に入ったからといってすべてやってもらうのが正しいわけではないので、勘違いしないように注意。
「親の好きなこと」を知る
親が好きなこと、大切にしていることを知ったうえで介護を設計した方が本人にとっても幸せ。
ただ普通に聞いても子どもの前では「親」の仮面を被っているので本音を語るとは限らない。
対話から探っていく。
何かすることが好きならば、なぜそれをすることが好きなのかを探る。
表面的なことだけではなく、本質を探る。
そして介護してくれる人にそれを共有する。
家族でしかわからないことは共有しないと知ってもらえない。
どんなふうに生きて、どんなふうに死にたいかを知る
大切にしていることを知ることも重要だが、どう生きてどう死にたいか(死は不可避)を把握して介護を設計するのも重要。
「この先10年間どういうふうに生活していきたいか?」を問う。
親の元に通うのはやめる
親元を離れていて親の介護が必要になってくると親の家に通いがちだがやめた方がよい。
親が子どもをあてにするにようになり、子どもの負担が増え、やがて破綻する。
子どもが自分で介護をしなくても成り立つようにしないといけない。
そうすると親本人が困ることになるので、外部に相談する重要性に気が付いてもらえる。
まとめ:とにかく早くから動く
親がしっかりしているうちから情報整理など、できることをやっておいたり、今後どういうことが必要になるのかを把握しておくのが第一歩と感じました。
うちの場合はまだ要支援ですらないものの、物忘れがひどい状態なのでどう対処したものか悩みますが、事前準備はしておきたいなと感じた次第です。